平成30年度松本市教育会長 小林 良高 (波田小学校長)

 

 私たちの松本市教育会は、百三十年を超える歴史と伝統を持ち、「夢と希望に輝く松本の子どもたち」の教育のために、多くの先輩方が資質向上を目指して研鑽を重ね続けてきました。それは、明治十七年に東筑摩郡(現松塩筑)内の百二十名あまりの教員が集い、「協同して教育上の学芸を研究し、郡内教育の興隆を図る」ことからスタートしました。爾来、多くの教員が、職能向上のために、教師としての専門性を磨き、人格の向上に努めて参りました。

  さて、学校現場では、新しい学習指導要領の完全実施に向けて、道徳や小学校外国語の教科化をはじめ、各教科に新しい学習内容が加えられ、学び方も「主体的・対話的で深い学び」によって、論理的でより深い探求をしていくことが重視されています。各学校では、それらに対応すべく全職員で知恵を出し合い、創  

               意工夫をしながら特色ある教育活動に取組んでいます。

  一方で、働き方改革の波が学校にも押し寄せ、明日の授業準備を行う時間も十分に確保できないのが現状です。これからは、短時間でより質の高い、研修や研究が求められています。

  職能向上を目指した松本市教育会の教科等研究委員会、各種委員会、講演会、同好会活動等の様々な取組みが、今後、より重要視され大切なものとなってきます。

 例年減少傾向にありました松本市教育会の会員数もありがたいことに今年度は増加いたしました。これは、昨年度末に入会への呼びかけのチラシを作成し、各学校に配布して地道に声をかけてきた成果だと思います。また、今まで、五月中旬の土曜日に行っていました、松本市教育会定期総集会でありますが、「例年、参加者が少ない」ことが課題として挙げられ、あり方委員会を立ち上げ、検討してきた結果、今年度は、夏休みに入った七月二十七日(金)の平日にキッセイ文化ホールで開催することにいたしました。

 今年度行われます松本市教育会定期総集会の会員発表は、鎌田小学校の小林直木先生に「プログラミング学習が創る対話的で深い学び」、明善中学校の太田明希子先生に「日中友好長野県教育者訪中団に参加して」と題して発表していただきます。また、講演は安曇野ちひろ美術館前館長の松本猛さんに「生誕百年 母 いわさきちひろを語る」と題して、いわさきちひろが絵に込めた思いを語っていただきます。音楽同好会の皆さんによる合唱も楽しみです。

 この定期総集会が充実した貴重な研修の場となるように仲間を誘い合って、是非多くの皆さんにご参加いただきたいと思います。

 これからも「人から人へ」を大切にし、「夢と希望に輝く松本の子どもたち」の教育のために松本市教育会会員の英知を結集して頑張りましょう!!